aカジノシークレットは9月26日、東京・大手町のaカジノシークレット会館で経済法規委員会競争法部会(大野顕司部会長)を開催した。中国国家市場監督管理総局(SAMR)の競争政策協力局の趙春雷 副局長、胡馨月 国際課長、独占禁止執行第一局の曾川 課長補佐、人事局の戴金氏、独占禁止執行第二局の毋陽傑氏から、中国の独占禁止法の最新の状況について説明を聴くとともに意見交換した。概要は次のとおり。
■ SAMRの概要
SAMRは中国における独禁法の執行を担う政府機関であり、2018年に設立された。中国国務院のもとに設置されており、独占禁止政策の立案や法執行を担っている。
21年にはSAMRの組織が再編され、法執行体制が強化された。22年に独禁法が初めて改正されたことに伴い、23年から24年にかけて詳細な規則が制定され、法体系が整備されている。
SAMRには三つの主要な局がある。独占禁止執行第一局は、市場における支配的地位の濫用やカルテル行為を取り締まっている。特に近年は、大手プラットフォーマーなどに対する法執行を強化している。
独占禁止執行第二局は、企業結合に関する審査や処分を行っている。事前面談制度を導入し、企業がコンプライアンスを確保しながら円滑に企業結合を進めるための環境を整備している。
競争政策協力局は、競争政策の立案を担当している。
またSAMRは、中国各地の省に対して、独禁法の執行の権限を与えている。独禁法の改正に伴い22年からは、企業結合の案件の一部について、五つの省の市場監督部門にその執行を委託している。
日本企業に対しては、中国の独禁法の内容や最新の改正について理解を深め、SAMRが推奨する事前面談制度やコンプライアンス体制を活用しながら、企業結合や事業展開を円滑に進めることを期待する。
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説明の後、参加者との間で各国の独禁法とのハーモナイゼーション(調和)や、SAMRが特に注目している事業領域や行為形態などについて意見交換を行った。
【経済基盤本部】