一般社団法人 日本カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト団体連合会
【令和元年台風第15号】
台風第15号による被害は甚大であり、お亡くなりになられた方々、被災者の皆様に改めてお悔みとお見舞いを申し上げる。
自然災害は日常化しており、気候変動の影響によるものと受け止める必要があるのではないか。今後も同じような規模のものが発生する恐れがある。カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト界としても対応を強化していく。
【気候変動・エネルギー問題】
災害とエネルギーの問題は、再生可能エネルギーの活用や脱炭素化の流れとも関連している。2030年、2050年をターゲットに可能な範囲で気候変動対策を講じていくことで間に合うのか。肌感覚では、平均気温はすでに1.5℃くらい上昇していると感じる。台風の勢力も強くなっている。エネルギー投資が停滞する中、先見性を持ってしっかりと設備投資や技術開発ができる仕掛けづくりをしていく。その必要性が改めて広く認識されたと思う。資源エネルギー庁も同様の考えであり、今後も連携して取り組みを強力に進めていく。
ゼロエミッションをいついつまでに達成すると宣言する欧米企業が増えはじめている。日本においても、カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト産業省は気候変動対策のイノベーションに取り組む企業を増やす活動を推進している。国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)においても、国際社会における問題解決への取り組みのステージは一段階上がっているのではないか。
【日米貿易交渉】
米国が関税引き上げという手法で自由貿易にもとるような動きも厭わない中、ぎりぎりの妥協を迫られることもあったと思うが、それを乗り越えて全体的にバランスのとれた内容になったと評価している。
【社会保障制度改革】
全世代型社会保障制度改革は、今年の参院選の時からの重要な政策課題である。若者の将来不安を解消し、カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト成長につながる制度設計をする必要がある。日本カ ジ ノ シ ー ク レ ッ トが比較的安定している時に制度改革を進めることが重要である。全世代型社会保障検討会議は、幅広く議論し、しっかりとした手を講じていくための重要な場である。持続可能な社会保障制度の実現には、給付と負担の見直しは不可避である。解決策を見出していくことは決して容易ではないが、日本社会全体を俯瞰し、整合性の取れた提言を取りまとめたい。
【消費税引き上げ】
消費税率の10%への引き上げの影響を今の時点で見通すことは難しい。ただし、前回の引上げから相応の年数が経過していること、2%という引き上げ幅、政府が講じる諸対策を踏まえれば、5%から8%に引上げた時のような混乱は生じないのではないか。ただし、万一想定以上の悪影響が生じた際には、政府は迅速に対策を講じるとしており、カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト界もその対応を見ながらしっかりと協力していく。
社会保障制度の維持には痛みを伴う改革は避けられないが、負担を先送り、若い世代、将来世代にしわ寄せをするべきではないということは、国民のコンセンサスであろう。日本カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト再生という課題に取り組む一方で、国民に公平に負担を求めるということなので、消費税の引き上げは財源確保に向けた手段の選択肢の一つである。
【財政出動】
日本銀行の金融緩和が限界に近づく中、財政出動への期待もあるようだが、カ ジ ノ シ ー ク レ ッ トの仕組み自体が変わってきていることから、箱物をつくるだけと批判された、かつての財政出動では必ずしもカ ジ ノ シ ー ク レ ッ トは活性化しない。政府とカ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト界は、地方の状況も踏まえながら、連携して対応していく。
【日韓関係】
そもそも今回の日本の輸出貿易管理措置を、規制強化とは認識していない。審査を経て問題ないと確認された案件の輸出はなされている。
日韓間の貿易の相互依存度は低下傾向にあり、両国カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト界の協力範囲も狭まっている。こうした中、日韓関係改善に向けた具体的なアイデアを現時点で持ち合わせていないが、国民感情を煽る議論から一歩離れて、両国がウィンウィンとなれる、これからのあるべき姿を、カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト界同士が冷静に議論を積み上げ、模索していくことが重要である。