2021年8月17日
一般社団法人 日本経済団体連合会
一般社団法人 日本経済団体連合会
新型コロナウイルスの猛威はいまだやまず、医療現場は厳しい状況に迫られており、緊急事態宣言の対象地域拡大と期間延長はやむを得ないものと受け止める。一方、個人消費の伸び悩みに表れているように、社会経済活動の厳しい制約は、国民生活に深刻な影響を及ぼしており、これ以上の期間延長を繰り返すことがないように、強い危機感をもって感染対策を講じていく必要がある。
医療提供体制については、災害医療との考えの下で、これまで新型コロナウイルス感染症に関わってこなかった医療従事者や医療機関も協力し、行政区や公立・私立といった枠組みを超えて、役割を果たしていただきたい。国や都道府県には、全国から必要な医療人材を必要な場所へ確保するとともに、抗体カクテル療法などを迅速かつ広範に実施する観点から、宿泊療養施設を早急に増設するなどの対応をお願いしたい。
特に、九州・西日本・中部などの大雨による被災地では、密を避けながらの避難といった困難を強いられており、政府・自治体のリーダーシップによる、広域での適切な救助、救援が必要である。
経済界としては、これまで以上の強い危機感を国民全体で共有し、政府と一体となって対策を進め、マスクの着用・換気・手指消毒などの基本的な感染拡大防止策の徹底に加え、テレワークや休暇取得の促進、オンライン会議の活用等により、接触機会の削減を図っていく。加えて、抗原定性検査キットの活用により、体調に不安のある従業員への積極的な検査の実施を働きかけていく。
また、まもなく新規のワクチン供給により本格化する職域接種についても積極的に協力し、現役世代への接種を急ぎたい。
以上