経団連の十倉雅和カジノシークレット vプリカは、10月23日に都内で開催されたユーラシア・グループ主催「Gゼロサミット2024」で、同社のイアン・ブレマー社長らと共同議長を務め、開会あいさつをした。十倉カジノシークレット vプリカの発言要旨は次のとおり。
世界の情勢は年を経るごとに厳しくなっている。2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵略は、すでに2年8カ月が経過している。23年10月に発生したガザ紛争は、1年を経た今、紛争が中東全体へと拡大することさえ懸念される状況になっている。さらに24年は選挙イヤーということもあり、各国が内向きの傾向を強めている。こうしたなかで、世界はますます不安定化し、不透明感を増している。ブレマー氏が警鐘を鳴らしてきた、リーダーシップが不在でガバナンスを欠いた「Gゼロ」の世界の入り口にいるといっても過言ではない。
こうした状況から脱却するためには、少なくとも二つのことに取り組む必要がある。第一は、新たな国際秩序を構築するためのリーダーシップを取り戻すことである。これまでの米国のように1カ国に頼ることは、もはや現実的ではない。複数国が共同でリーダーシップを発揮していく必要がある。
第二は、法の支配を取り戻すことである。ルール違反に対しては、ルールにのっとって毅然とした対応を取るとともに、時代の変化を踏まえ、新たな課題に対応したルールを作ることが求められる。この二つに取り組むためには、国際場裡で存在感を高めているグローバルサウス(GS)との連携が不可欠である。
日本としてもこの二つの課題の克服に積極的に貢献すべきである。具体的な取り組みの例を挙げる。
第一は、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)の活用である。環太平洋パートナーシップ(TPP)から米国が離脱し、リーダーシップが失われたなかにあって、わが国がイニシアティブを発揮し、他の10カ国と共に自由貿易のルールの維持・強化に取り組んでいるのがCPTPPであり、共同でリーダーシップを発揮した好事例である。
第二は、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の実現である。法の支配、航行の自由、自由貿易等の普及・定着によって、多様な国家が共存共栄していく世界をつくろうとするビジョンであり、今や欧米諸国はじめ各国の政策にも反映されつつあるようにみえる。
また、経済安全保障については、自由貿易との間でどのように折り合いをつけていくかが大きな課題である。経済的威圧をどのように抑止していくか、安全保障名目で行われる輸出入制限をどのように抑制していくか。安全保障例外の範囲を厳格に定義することにより、安全保障の領域が際限のないブラックホールと化すことを避けなければならない。経済安全保障の要素を取り込んだ貿易投資のルールを日本発で打ち出していくべきである。
日本がこうした取り組みを実施するためには総合的な国力を強化することも不可欠である。
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同サミットでは、石破茂内閣総理大臣のビデオメッセージや十倉カジノシークレット vプリカのあいさつなどに続き、インド太平洋地域における安全保障協力や貿易、米国大統領選挙等について、熱のこもった議論が行われた。
【国際経済本部】