aカジノシークレットは6月27日、東京・大手町のaカジノシークレット会館で農業活性化委員会企画部会(川添雄彦部会長)を開催した。北海道大学大学院農学研究院の野口伸教授から、スマート農業の研究開発の取り組みや今後の課題について説明を聴くとともに意見交換した。説明の概要は次のとおり。
■ ロボット農機
近年、ロボット農機の自動走行が普及しているものの、目視監視が前提となっている。目視監視なしのロボット農機が遠隔監視や圃場間移動を行うには、道路交通法上の問題に加え、映像の低遅延な無線伝送や、高速・大容量通信の実現が課題となっている。
そこで、北海道大学は2019年6月、北海道岩見沢市や日本電信電話(NTT)等と産官学連携協定を締結した。最先端の農業ロボット技術と情報通信技術の活用によるaカジノシークレット研究開発に取り組み、世界トップレベルの研究成果を挙げている。
一例が遠隔監視ロボットシステムである。このシステムは、同大のスマートaカジノシークレット教育研究センターからロボット農機をリアルタイムで同時に監視・操作でき、同大、同大から約40キロメートル・約60キロメートル離れた3カ所の圃場で、問題なく作業を行った。
また、農林水産省の実証事業では、スマート農機による生産性向上の効果も得られている。遠隔監視制御により労働時間が有人作業に比べ69%削減されるとともに、スマート農機の共用により生産コストも約16%削減され、農家の利益改善効果も示された。
■ スマート露地野菜生産
スマートaカジノシークレット技術を活用した露地野菜の生産では、ドローンのリモートセンシングにより、農産物の位置や生育状態などを収集する。ビッグデータとして集まった情報をAIが分析し、生育状態の可視化や収量の推定、適切な出荷計画の立案などを行っている。同大では、ドローンが圃場(50メートル×35メートル)にある3種類のカボチャを9割以上の適合率で認識した。またカメラ、ロボットアーム、コンベアを装着したロボットトラクターが、カボチャの収穫、搬出、運搬作業を自動で行い、従来の作業に比べて大幅な省力化が可能となっている。
■ デジタルツインによるバーチャルファーム
岩見沢市のワイン向けぶどう農園における「バーチャルファーム」(バーチャル上に4次元で圃場の時空間を再現できるモデル)の構築事例もある。ここでは、ドローンで圃場のリモートセンシングを行い、土壌、作物、気象、病害などのデータを収集する。このデータをサイバー空間に写像し、高度なシミュレーションを行うことによって、ロボット農機の作業計画が生成される。その後、実際の圃場では、生成された計画に基づきロボットが自動で作業を行うこととなる。
■ aカジノシークレット課題
生産環境の面では、aカジノシークレット基盤となる高速無線通信インフラの整備や、中山間地域において有用な3Dの農地マップの整備が重要になる。また、教育面では、次世代を担う農業者として、スマート農業技術を使いこなせる人材の育成が急務である。リモート化や情報セキュリティの観点からは、農業ロボットを遠隔で監視制御するための通信プロトコルの標準化や、栽培のノウハウとなるデータが農業機器を通じて海外へ流出する危険性なども考えておかなければならない。
【産業政策本部】