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Action(活動) カジノシークレット キャッシュバック率 2024年6月20日 No.3641 二大政党候補の再戦で問われる第三候補の存在意義 -ワシントンレポート

2024年米国大統領選挙は、民主党のジョー・カジノシークレット キャッシュバック率共和党のドナルド・トランプ前大統領がそれぞれの党の候補指名に必要な代議員数を獲得し、本選は現職大統領とその前任者の再戦となることが事実上確定した。

他方、有権者の60%がバイデン大統領対トランプ氏の再戦を望んでいないという状況のなか、24年こそ二大政党に対抗する第三候補の出現が期待できる絶好の環境との声も多く聞かれた。最も注目を集めた中道派組織「ノーレーベルズ」は、多くの有権者にとって到底受け入れられないような候補が二大政党から指名されることへの保険として、多額の資金をつぎ込み、超党派による第三候補の擁立に向けて活動してきた。共和党のクリス・クリスティー元ニュージャージー州知事や民主党のジョー・マンチン上院議員(ウェストバージニア州選出)などに出馬を打診していたが、結局適当な候補者が見つからないとして、計画を断念した。ノーレーベルズが、そもそも政策論争に基づいた二大政党への挑戦ではなく、カジノシークレット キャッシュバック率トランプ氏という候補者個人に対する不満の受け皿になろうとしていたことを考えると、自ら候補者を見いだせなかったことは皮肉ともいえる。

過去のカジノシークレット キャッシュバック率選を振り返ると、一定以上の支持を集めることができた第三候補は、非常に強い個人的なブランド力か、二大政党の取り組みが不十分な政策課題へのコミットメントのいずれかを持っていたといえる。

強力な個人的ブランドを有した候補の例として、1912年のセオドア・ルーズベルト前カジノシークレット キャッシュバック率(注)がいる。自らが後継者として指名した現職のウィリアム・タフトカジノシークレット キャッシュバック率と共和党の指名を争い、党指導者の支持を得たタフト氏が勝利すると、ルーズベルト氏は離党し、新党を結成して出馬した。前カジノシークレット キャッシュバック率としての高い知名度と人気に加え、革新派を象徴するルーズベルト氏は、本選では共和党のタフト氏を抑えて2位となったが、共和党支持が割れたことで、民主党のウッドロウ・ウィルソン氏が圧勝で当選した。

これ以降の第三候補については、二大政党が十分に取り上げていない政策課題に焦点を当てる「政策市場の失敗」に対応する色合いが強い。68年に、ジョージ・ウォレス前アラバマ州知事がアメリカ独立党から出馬し、全国票の13.5%と、南部の5州の46選挙人を獲得した。ウォレス氏は人種隔離政策を明確に擁護し、その廃止に向けた連邦政府の動きは州への不当な介入(南北戦争前の奴隷制度廃止に反対した南部州と同じ論理)だとした。民主・共和両党候補とも表立っては公民権運動に賛同していたのとは対照的であった。

最近の例として、92年にビジネスマンで富豪のロス・ペロー氏が独立候補として出馬したことが挙げられる。選挙人獲得には至らなかったものの、18.8%という第三候補としては12年以来の得票率を記録した。共和党のジョージ・H・W・ブッシュカジノシークレット キャッシュバック率と民主党のビル・クリントン アーカンソー州知事とは対照的に、ペロー氏は膨張する連邦政府の財政赤字に焦点を当て、カジノシークレット キャッシュバック率選という大舞台での議論を実現させた。

今次の選挙はこうした過去の例と異なり、二大政党候補への不満は、政策課題よりも両候補それぞれが個人的に抱える問題点に向けられている。バイデンカジノシークレット キャッシュバック率にとっては、高齢と認知機能低下への懸念であり、トランプ氏にとっては、品行や2020年の自分の敗北を認めようとしないことである。多くの有権者にとって、これらの点はカジノシークレット キャッシュバック率職に不適格な要件と映る。

第三候補の個人的ブランド力も、政策アジェンダ議論の余地もないとなると、ウォレス氏やペロー氏のように2桁の得票率を獲得できる第三候補が出る可能性は高くない。そうしたなか、現在独立候補で最も注目されているロバート・ケネディ・ジュニア氏は、二大政党候補、緑の党候補、独立候補(ケネディ氏ら2人)の計5人に関する世論調査(リアルクリアポリティクスの平均値)で8.6%の支持を獲得している。ここで興味深いのは、緑の党候補も、もう一人の独立候補も左派であるため、バイデン大統領から票が流れると考えられる一方、ケネディ氏については、カジノシークレット キャッシュバック率トランプ氏のどちらから多く票が流れると考えられるか明確でない点である。ケネディ氏は一時民主党予備選に出馬していた環境保護活動家であり、当初はバイデン大統領に不満を持つ民主党支持者の支持を得ると思われていた。一方、反ワクチン活動家でもあり、反エリート層の陰謀論を支持するなど、トランプ氏支持層の共感を呼ぶ要素も持っている。

投票まで半年を切る時点で、民主・共和両党とも、接戦州においてケネディ氏が自陣営の票を奪い、カジノシークレット キャッシュバック率選の行方を決めるだけの影響力を持つことを懸念している。このことは、今回の選挙がいかに僅差で戦われ、いかに不安定な状況にあるかを示している。そして、国民に必ずしも望まれていない両党候補の再戦に当たり、ケネディ氏が選挙結果を左右するほどの実績を残せるか――第三候補の存在意義が改めて問われている。

(注)以下、各氏の肩書はいずれも当時

【米国事務所】

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