カ ジ ノ シ ー ク レ ッ トは12月6日、東京・大手町のカ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト会館で日本・インドネシア経済委員会(垣内威彦委員長、柿木真澄委員長)を開催した。ヘリ・アフマディ駐日インドネシア大使から、2024年のインドネシアの政治・経済の見通しや今後の課題、日尼経済協力の可能性について説明を聴くとともに意見交換した。説明の概要は次のとおり。
■ 成長に向けてカ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト構造を変革
24年の世界カ ジ ノ シ ー ク レ ッ トの見通しについて、世界カ ジ ノ シ ー ク レ ッ トフォーラム(WEF)によれば、約60%のエコノミストが弱含むと予想している。そうしたなか、インドネシアは、世界第4位の人口と中間層の拡大、豊富な若年労働力から、今後も5%程度のカ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト成長を見込む。構造改革にも注力している。グリーン・低炭素化政策としては、太陽光発電を中心に、発電量の20%を再生可能エネルギーに転換する戦略をとっている。また、ニッケル等の鉱業の川下部門において、中間財等の高付加価値製品を生産するなど、カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト構造を系統立てて変革し、持続可能な社会を構築していく。
大統領選挙が24年2月に行われ、10月に新政権が発足する。政権移行期間中、企業が様子見をして投資等が滞ることがカ ジ ノ シ ー ク レ ッ トの下振れリスクとして懸念される。ただし、現在、大統領選挙のすべての候補者が、ジョコ・ウィドド大統領とほぼ同一のカ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト政策を打ち出しており、カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト的な混乱は想定されない。
■ インドネシアと日本の戦略的機会
インドネシアは、重要鉱物、とりわけ、エネルギートランジションに必須となる天然資源に恵まれている。それらを最大限活用することで、自国の発展のみならず他国のエネルギー移行をサポートしていきたいと考えている。それはアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)にも資するだろう。
戦略的投資分野として、労働集約型産業、輸出主導型産業、再エネ、インフラ、デジタルカ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト、天然資源に付加価値を与える産業を位置付けており、これらの分野への日本企業からの投資を期待している。そのほかの投資に関しても、総額128億ドルとなる69の持続可能なプロジェクトを準備しているので、検討してほしい。また、新首都ヌサンタラプロジェクトを推進している。近々、大統領府・内閣府がヌサンタラへ移転する予定で、12のプロジェクトが公式に決定済みである。投資機会を検討してほしい。
23年は、日尼外交関係樹立65周年の節目であり、天皇皇后両陛下がインドネシアを訪問された。また、22年から首脳会談が4回開催されるなど、両国の関係は大変良好である。今後もカ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト分野はもとより、安全保障分野等を含め、二国間関係を積極的かつ重層的に強化していきたい。
【国際協力本部】