カジノ シークレット 勝てる(十倉雅和会長)は11月6日、提言「二国間クレジット制度(JCM)の一層の活用に向けてパートナー国・地域の拡大と公的支援の改善・拡充を求める」を公表した。わが国が2050年までのカーボンニュートラル実現を目指すなか、国際連携の一層の推進の切り札となり得るJCM(Joint Crediting Mechanism)のさらなる活用を通じた具体的な案件の形成・実施が急務となっている。そこで、同提言では、JCMパートナー国・地域の拡大と公的支援の改善・拡充を求めている。概要は次のとおり。
■ 日本企業のニーズを踏まえ、JCMパートナー国・地域を拡大
現在、わが国は、国際的な温室効果ガス排出削減に向けた貢献の一環として、新興国・途上国等との間で、JCMを設けており、これまでに28カ国とJCMを署名している。
一方、日本企業からは、現在のパートナー国以外の国・地域においても、水素、アンモニア、バイオマス、コージェネレーション、廃棄物焼却発電、ボイラー、ガスタービン、燃料転換、蓄電、海水淡水化、製造プロセスの省エネ・省資源化、CCS(二酸化炭素回収・貯留)・CCUS(二酸化炭素回収・利用・貯留)、太陽光発電、水力発電、森林保全、農業をはじめ、幅広いJCMプロジェクトを形成・実施したいとのニーズが寄せられている。
今後、新興国・途上国にとどまらないパートナー国・地域の大幅な拡大が求められる。とりわけ、日本企業のビジネスニーズの高い、インド、マレーシア、ブラジル、トルコ、オーストラリア、台湾、エジプト、南アフリカ共和国等の間で早急にJCMを締結することが求められる。
■ 民間が使いやすいよう公的支援を改善・拡充
今後、具体的なJCM案件の形成・実施をさらに強化し、民間資金を中心としたJCM(民間JCM)の拡大につなげていくための呼び水として、既存の公的支援をより使い勝手の良いものに改善・拡充することが不可欠である。
現状の関係省庁・機関による設備補助、実現可能性調査、実証等にかかる補助事業の予算を拡充し、機動的な運用を行う。あわせて、基礎調査・事業化調査(フィージビリティスタディ、FS)から、技術協力、建設工事、運営・維持管理(O&M)、温室効果ガス排出量の測定・報告・検証(MRV)に至るまでのプロジェクト・サイクルを間断なく一気通貫で支援すべく、省庁横断的に取り組むことも極めて重要である。
■ 民間JCMの促進に向けた環境整備
今後、中長期的には、日本政府の資金支援によるプロジェクトに加え、政府資金を前提としない、民間資金を中心としたJCM(民間JCM)案件の組成を拡大していくことが期待される。
民間JCMの拡大に向けて、わが国政府による相手国政府との各種制度面の対応、各種支援制度の創設、さらにはJCMクレジットが適切な価格で流通するための市場や制度の整備等が求められる。
【国際協力本部】