経団連は10月11日、カジノシークレット 入金(横澤誠主査)をオンラインで開催し、総務省国際戦略局の北神裕国際経済課長から日米関係およびインターネットエコノミーに関する日米政策協力対話(日米IED)等について説明を聴いた。概要は次のとおり。
■ 日米IEDにおけるICT分野の政策対話
日米IEDは、日米両国のICT分野の発展に向けた認識の共有と、国際的課題における連携の推進を目的とする政策対話である。2010年11月の第1回会合以来、毎年開催している。昨年9月の第11回会合では、5G・Beyond 5G(6G)、サイバーセキュリティ、AI、国際協力、自由なデータ流通、第三国連携などについて議論した。今年は11月に会合を開催し、ICTに関する幅広い政策課題について議論する予定である。
■ GDCPが推進する3つの国際連携
今年4月、日米首脳共同声明において、ICT分野の新たな日米協力構想として、GDCP(グローバル・デジタル連結性パートナーシップ)(注1)の立ち上げが盛り込まれた。GDCPは、グローバルに安全な連結性や活力があるデジタル経済を日米で協力して促進することを目的としている。
GDCPは、インド太平洋地域を中心とする対象地域の国に対して、第三国連携を推進し、ICTインフラ展開や人材育成にかかる協力を行っている。また多国間連携では、ITU(国際電気通信連合)(注2)、G7・G20、OECD、APEC等のマルチの枠組みにおいてさらなる協力を行うとともに、二国間連携では5G・Beyond 5G(6G)にかかる研究開発環境への投資等をグローバルに行ってきている。
■ 日EUのICT分野の政策対話
今年2月、総務省と欧州委員会通信ネットワークコンテンツ技術総局(DG CONNECT)による第26回日EU ICT政策対話をオンラインで開催し、デジタル分野におけるさまざまな議題について議論した。規制改革をテーマとしたセッションで、日本側からは、今年4月に施行した改正電気通信事業法、インターネット上の誹謗中傷対策、データ戦略について説明し、欧州側からはデジタル・サービス法案とデジタル・マーケット法案について説明があった。自由なデータの活用・流通を日EUが重要視していることを確認するとともに、独占的地位を占めるプラットフォーマーへの懸念を共有できた。
また今年4月、総務省とDG CONNECTは両国の産業界を交え、第11回日EU ICT戦略ワークショップを開催し、5G・Beyond 5G(6G)、サイバーセキュリティ、スマートシティ、プラットフォーム、データ、AIなどについて政策対話を行った。欧州側のAI規制フレームワーク案に対し、わが国からはAIの横断的規制はソフトローであるべきとの考えを説明した。日EUの共通認識として、AIガバナンスの究極的な目標はトラストと人間中心のAIの実現であることを確認できた。今年11月にも同ワークショップを開催し、主に5G・Beyond 5G(6G)、AI、データについて議論する予定である。
(注1)Global Digital Connectivity Partnership
(注2)International Telecommunication Union
【産業技術本部】