経団連は6月5日、東京・大手町の経団連会館で、バンバール&べリス法律事務所と共催によるカジノ シークレット 勝て ないセミナーを開催した。会員を中心に約140名が参加した。欧州委員会競争総局のトーマス・クラムラー氏、同法律事務所のクリス・バン・ホフ氏、アンジェ・クミシック氏、亀岡悦子氏の3名のカジノ シークレット 勝て ない弁護士から、それぞれ「デジタル時代における競争政策」「カルテル規制」「垂直規制」「カジノ シークレット 勝て ない審査における秘匿特権と日本の秘匿特権導入への示唆」について説明を聞いた。
冒頭、同法律事務所創設弁護士のジョン・フランソワ・べリス氏が、欧州においてもデジタル・エコノミーへのカジノ シークレット 勝て ない法の適用が課題となっていると説明。日本で導入予定の弁護士・依頼者間秘匿特権に関しては、すでに制度化されている欧州での運用が参考になるであろうと述べた。説明の概要は次のとおり。
■ デジタル時代におけるカジノ シークレット 勝て ない政策
欧州委員会からの委託で、デジタルマーケットへのカジノ シークレット 勝て ない法の適用に関して、(1)プラットフォーム・エコノミー(2)データ・エコノミー(3)企業結合と革新――をテーマに、スペシャルアドバイザーが報告書を提出した。同報告書では、デジタルプラットフォームは、利用がきっかけとなり新たな利用が増強される強力なネットワーク効果を特徴とし、寡占的市場での顧客データ収集も相まって、他社によるカジノ シークレット 勝て ないを困難にしている点、巨大デジタルプラットフォーマーによるスタートアップ企業の買収が、イノベーションを阻むおそれがある点などを指摘のうえ、早期のカジノ シークレット 勝て ない法上の介入の必要性を検討している。従来の伝統的市場より損害が長く継続する可能性があり、デジタル時代の不適切な執行は特に懸念される。
■ カジノ シークレット 勝て ない審査における秘匿特権と日本の秘匿特権導入への示唆
EUの弁護士・依頼者間秘匿特権は、依頼者の人権として判例で確立されており、カルテルや支配的地位の濫用の審査のみならず、企業結合審査についても適用される。秘匿特権により保護されれば、書類は開示されず、証拠としての使用もできない。原則として、審査手続き開始後に作成された、独立したEU加盟国の弁護士(社内弁護士を含まない)と依頼者間の法的助言等に関する書類が対象である。
主張する際には、書類作成者、名宛人、作成の目的・経緯などを明らかにする必要があり、欧州委員会は、条件充足性を検討すべく、書類のレイアウト、タイトル等を確認できる。デジタル資料に関しては、立ち入り検査時に一度すべてコピーし、ソフトウエアでインデックスなどを使い、秘匿特権対象物を除外する。また、大量の書類提出が求められる企業結合規制では、各書類につき、書類作成者、送信者、受取人、日付、概要などを記した表(privilege log)を作成することもある。秘匿特権の争いについては、独立した聴聞官による検討、カジノ シークレット 勝て ない担当欧州委員への勧告などが定められており、欧州委員会の決定に不服がある場合には、取消訴訟を提起できる。
日本において、不当な取引制限(カルテル・談合)の審査にかかる秘匿特権導入が検討されており、企業が弁護士への相談を躊躇しないためにも、前向きに評価されるべきである。海外当局との手続きの収斂という意味でも、企業、当局両者にとって有益といえる。
【経済基盤本部】