カジノシークレット 出金遅いの金融・資本市場委員会(國部毅委員長、林田英治委員長、日比野隆司委員長)は6月26日、東京・大手町のカジノシークレット 出金遅い会館で、国連責任投資原則(UNPRI)の推進母体であるPRI(Principles for Responsible Investment)のマーティン・スキャンケ議長との懇談会(座長=日比野隆司委員長)を開催した。「PRIの活動および責任投資に関するグローバルな潮流について」と題した講演を聞くとともに意見交換を行った。講演の概要は次のとおり。
■ 投資を取り巻く環境
昨今、投資・運用を取り巻く環境は著しく変化しており、投資家と投資先企業がいかにお互い関与し対話を進めていくかが重要な課題となっている。金融産業においても社会にとって有用な投資を目指す必要があり、まさにSDGs(持続可能な開発目標)への貢献が求められている。
UNPRIは、2006年にコフィー・アナン国連事務総長(当時)によって提唱されたイニシアチティブで、機関投資家が投資を行うにあたり、ESG(環境、社会、ガバナンス)課題への対応などを考慮するよう求めるものである。現在、2000を超える機関が署名しており、その預かり資産は70兆ドルに上る。日本でもすでに60以上の機関が署名している。PRIは、署名した機関投資家が責任投資を実行できるよう、さまざまなサポートを行ってきたが、今後、責任投資の追求、持続的な金融市場の実現、次世代も含めすべての者が繁栄を享受できる世界の実現といった取り組みを推進していく。金融産業においては、今後数年間で4つの潮流が重要になる。
■ 重要な4つの潮流
1つ目は、「受託者の責任」である。近年、世界各国で企業の情報開示ガイドラインやスチュワードシップ・コード、年金基金等の分野で次々と規律の変更が行われている。責任投資の重要性がグローバルにうたわれている現代においては、持続可能な投資が実現できるような環境整備が求められる。
2つ目は、「アクティブ・オーナーシップ」である。近年、投資先企業に対し投資家が積極的に関与するようになってきている。アクティブ・オーナーシップは、投資先企業のリスクやチャンスを理解するために投資家にとって有用であり、PRIも推進している。
3つ目は、「トランズアクションからリレーションシップ」である。アセットオーナーは長期的で幅広いポートフォリオを好む傾向があるが、アセットマネージャーは極めて短期的な思考である。アセットオーナーによるアセットマネージャーへのモニタリングを強化する必要がある。
4つ目は、「プロセスから成果へのシフト」である。SDGsは、責任投資の実世界へのインパクトを測る重要な指標である。SDGsの達成が、金融産業ひいてはグローバルな経済成長につながることは間違いない。さらに今後企業においては、SDGsを達成することはもちろん、SDGsが達成された後のビジネスモデルについても視野に入れて取り組んでいく必要がある。
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その後の意見交換では、責任投資に対する中国の動向や、インデックス運用が拡大するなかでの責任投資のあり方等について活発な意見交換がなされた。
【ソーシャル・コミュニケーション本部】