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Action(活動) 週刊 カ ジ ノ シ ー ク レ ッ トタイムス 2018年3月8日 No.3353 第24回「カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト Power Up カレッジ」 -「競争優位に導く企業力の源泉」/三菱電機の山西カ ジ ノ シ ー ク レ ッ トが講演

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カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト事業サービス(榊原定征会長)は2月14日、東京・大手町のカ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト会館で第24回「カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト Power Up カレッジ」を開催し、三菱電機の山西健一郎会長から講演を聞いた。概要は次のとおり。

■ 経営方針

三菱電機の経営方針は「バランス経営の継続と持続的成長のさらなる追求」である。収益性・効率性と健全性をもとに、一段高い成長を目指している。100周年を迎える2020年度までに達成すべき成長目標(売上高など)と継続的に達成すべき経営指標(ROEなど)を定め、変革に挑戦し、技術シナジーと事業シナジーによる価値創出を推進する。強い事業をより強くしながら、新たな強い事業の創出にも取り組んでいく。

当社のコーポレートステートメント「Changes for the Better」には、改善すべき項目は数多くあり、その改善に終わりはない、という意味が込められている。

■ 技術力(ものづくり力)の深化

困難なものづくりを高い品質でいかに再現性よく行うか、が課題である。高度な技術力のさらなる進化のための方策として4点挙げられる。キーコンポーネント内製による製品競争力の強化、擦り合わせ(インテグレーション)、生産性向上(問題の見える化と真因追究、コスト低減)、ノウハウ・知財のクローズ化である。

今の日本企業に求められるのは、ものづくりによって価値づくりを実現することである。国内外の社会的課題を解決するさまざまなソリューションによってSociety 5.0を具現化していく企業・産業の役割は大きい。

■ 技術者・経営者としての経験

03年から07年にかけて生産技術部門の責任者に就いた。現場を重視し、組織の風通しをよくすることでジャストインタイム改善活動の深化に取り組んだ。

08年から09年は半導体・デバイス事業本部長を任された。生産ラインのリードタイム短縮のため“一夜漬け論”を実践し、「前倒ししない」「明日できることは明日行う」ことを徹底した。ぎりぎりまで引きつけてからスタートするのが生産性の観点からは最も効率がよいし、リードタイムも減ることになる。もちろん、前倒ししなくても対応できる実力をつけておくことが前提である。

10年から13年にかけて社長に就いた。東日本大震災やタイの洪水が発生して困難に直面した。その際、孔子の言葉「君子固より窮す。小人窮すれば斯に濫る」(君子といえども窮することはあるが、君子は窮しても平静を保つ。一方、小人は窮すると自暴自棄になる。君子と小人の違いはここにある)を座右の銘として経営にあたった。

成長戦略を支える土台のうち特に重要なものは、倫理・遵法、安全、品質である。これらを犠牲にしてまで利益を追求しないということを徹底している。

■ これからの経営者への期待

日本の将来を担う経営に必要な視点を3点挙げる。

第1は風通しのよい風土づくりである。そのためには、人の話をよく聞くことや激変にも対応できる柔軟さが必要。計画と実態が乖離した時は問題点を見える化し、目標を逐次見直すことも重要である。

第2はグローバル化の推進である。日本と世界を別々にとらえるのではなく、世界のなかに日本があるという意識を持つこと、気候、法令、習慣などを含めてローカルテイストを理解すること、グローバル展開を進める一方で、日本市場の活性化に貢献することが求められる。

第3は多様性の理解である。スペシャリストと専門性を持ちつつ全体を俯瞰できるゼネラリストをバランスよく配置すること、個々人の特徴に合わせて育成方法を変えること、組織が天才となるために異種の血(知)を取り入れることが肝要である。

最後に、経営者に不可欠な4つの要素を挙げる。闘争心と情熱、人間的魅力と倫理観(正直さ、潔さ、決断力、評価の公平性、コミュニケーション力)、専門性と見識、不条理を理解する力である。

【カ ジ ノ シ ー ク レ ッ ト事業サービス】

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