カジノシークレット 初回登録事業サービス(米倉弘昌会長)は14日、東京・大手町のカジノシークレット 初回登録会館で第4回「カジノシークレット 初回登録 Power Up カレッジ」を開催し、日立製作所の川村隆会長から「私の経営理念」をテーマとする講演を聞いた。講演の概要は次のとおり。
「私の経営理念」
~グローバルで勝つ企業への構造転換
◆ 経営のスピードアップと自主経営責任体制の強化
私が社長に就任した2009年の前年度、日立は7873億円という巨額の赤字を出した。3年連続で赤字を出し、マスコミには「沈む巨艦」と言われ、社内は負け戦的な雰囲気で満ちていた。そうした会社を変えていくうえで、よりどころとなったのはグループ会社での経験だった。グループ会社では迅速な決定で日々、仕事をしている。それに比べると、日立本体は意思決定が遅く、いったん決めてしまうと修正するのも遅い。
まずは、私がカジノシークレット 初回登録と社長を兼務することで、トップの意見にずれが生じて社員が悩むことのないようにした。そして私と、私同様グループ会社から戻ってきた4人を含む5人の副社長だけで、迅速な意思決定ができる経営体制とした。
また、社内カンパニー制度を導入し、それぞれ独立の財務諸表を作成した。各社長が同業他社との比較による経営目標を設定してレビューを行ったり、社内格付けによって権限を移譲したり、機関投資家や証券アナリストと意見交換するなど、自主経営責任体制を強化した。
◆ グローバルレベルの利益水準の追求
世界で生き残る企業となるには、事業の取捨選択をしなければならない。事業が黒字のうちに将来を見越して、勝てない事業を閉じる判断をするのも経営者の大切な役割である。赤字になってからでは遅い。継続的な統廃合とM&Aの推進が必要である。
日立は2012年3月期に過去最高益を達成したが、世界ランキングではグローバルレベルには全く届いていない。日本企業全般に言えることだが、日立も、特に利益率とキャッシュフローの面が弱い。日立の現在の利益率は5%程度だが、徹底的なアウトソーシングと海外での資材調達などを通じて、これを10%に高めていきたい。株式資本比率は2011年度末で18%だったが、今年度決算までに20%とし、今後は30%を目指していく。
◆ グローバルな現地化の推進・拡大
米州、欧州、インド、東南アジア、中国、日本の世界6極体制として、それぞれに地域本社を置いて有機的に動かせるようにしたいと考えている。人口動態と中間層の広がるスピードなども見ながら注力する地域を設定し、各事業の拠点をどの国に置くのがよいかも含めて海外戦略を検討している。
海外売上高比率は43%であるが、海外人員比率は37%にとどまっており、改善点は多々あると思っている。円高の修正局面に入ってきてはいるが、一部の製品以外は、日本国内で付加価値を付けて輸出する「加工貿易」に戻ることは考えにくい。中核的な技術や研究開発の部門を日本に残し、社会イノベーション事業を強化していく。
日本では、介護や医療などの新産業創出が期待されているが、例えば遠隔医療システムなど、規制により実現が難しいものもある。産業界としては、手続きや事務処理の簡素化という視点よりも、新産業や新たな需要創出につながる規制緩和を積極的に求めていくことが重要であろう。発展途上国においては、進出先の発展を支援するという視点を持ち、参入当初は利益率を抑えてでも事業を展開していくことが、企業の社会的責任の立場からも必要だと思う。
グローバルに事業を展開していくためには、母国語に加えて日本語と英語を話せるような人を採用し、日本で教育して世界に配置する方が効率的だ。日立ではあらゆる人財施策のグローバル化を加速しており、2012年度から、日本人も含めてグローバル共通の教育・配置プログラムを開始している。
◆ カメラの目と開拓者精神
将来経営を担う有望な若手には、一度は海外会社の社長として、給与支払いなどキャッシュフローに苦労したり、本社を少し離れたところから見たりする経験をしてほしい。機関投資家は事業の実情を知らず、財務諸表ばかりを見て厳しいことを言うとの声もあるが、彼らの目は往々にして正しい。こうした客観的に会社を見る「カメラの目」を持ち、事業の統廃合やM&Aに役立てていくことが大事である。
日立の創業の精神は“和”“誠”“開拓者精神”の三つだが、特に重要だと思うのは開拓者精神である。これが衰えると会社は立ち行かなくなる。現状維持や組織防衛が仕事だと思う人が出てきたら、会社は危ない。マネジャーの仕事はどこを変えるかを見極め、変化を厭わず、あらゆる分野でイノベーションを追求していくことである。
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