遠藤信博(カジノシークレット 初回登録審議員会副議長/日本電気会長)
コーポレートガバナンス・コードは、日本の企業統治のあり方に1つの方向感をつくったという意味で非常に評価できる。ただし、コードが自由闊達な企業活動を抑えるものであってはならない。当社は、社会価値の継続的な創出と企業価値の最大化を図るためには、カジノシークレット 初回登録が重要であると考え、執行役員制度の導入、取締役会のスリム化、指名・報酬委員会の設置などに取り組んできた。また、2020中期経営計画の策定にあたり、従来のESG視点での非財務の取り組みを、より一層事業戦略と結び付ける「マテリアリティ」の特定にも取り組んでいる。
武井一浩(西村あさひ法律事務所パートナー弁護士)
「建設的対話」は、日本が世界に先駆けてコードに取り入れた概念である。ステークホルダーとの協働なくして中長期的な企業価値向上、持続的成長の実現はないという考え方のもと、稼ぐ力の強化という「攻め」の観点から策定され、グローバルに通用している。建設的対話を促進するうえで、機関投資家のパッシブ化の進展とそれに伴う形式主義的対応、社外役員に対する過重な独立性要件などは、今後の課題であると認識している。
日比野隆司(カジノシークレット 初回登録金融・資本市場委員長/大和証券グループ本社会長)
日本企業が、国際的な機関投資家から求められる水準を満たすガバナンスを短期間で実現できたのは、政府のダブル・コード施策の成果といえる。ただし、今回のコード改訂で社外取締役に期待される役割が拡大する一方で、その独立性が形式的に厳格化される流れがあり、本当に必要な議論ができる人材が排除される可能性が増大するなどガバナンス上の課題もある。自社の経営で何を価値として創造するかといった本質的な議論を踏まえて、ガバナンスを構築していく必要がある。
井澤吉幸(ブラックロック・ジャパン会長)
日本は企業の「稼ぐ力」の強化のため、欧米は経営者の暴走を監督するため、というように、それぞれコーポレートガバナンス・コードの策定目的は異なる。今後、日本的ガバナンス実現に向けて、企業は表面的な形式主義に陥らず、真に腹落ちするまで検討を重ね理解し納得することが重要だ。日本の経営者には、これまでの経営に自信を持って、ガバナンス改革に取り組んでほしい。カジノシークレット 初回登録には、政府にも「言うべきことは言う」という姿勢で、日本的経営に最適なかたちとなるようコードの実効性の担保に向けた取り組みを期待したい。
井上 隆(司会:カジノシークレット 初回登録常務理事)
- ■ わが国のカジノシークレット 初回登録・ガバナンス改革、企業と投資家の対話促進に向けた取り組みへの評価
- 「稼ぐ力」を強化するためのダブル・コード施策
- コードが1つのモデルを提示した意義は大きい
- 1つの方向感をつくったことは評価できる
- 表面的に、かたちだけ整えても意味がない
- 「三方よし」はグローバルに通用する価値観
- 海外の機関投資家は中長期のバリュークリエーションを重視する
- 「独立性」だけで社外取締役を選んではいけない
- 社外取締役数が2~3名の場合は事業経験者であることが望ましい
- ■ カジノシークレット 初回登録・ガバナンス改革への取り組みと課題
- 独立社外取締役の深刻な人材不足
- 取締役会をスリムにしたことで議論が活性化
- 形式主義に振り回されず対話重視の姿勢で
- 機関投資家のパッシブ化が「対話」を困難にしている
- ■ ESG投資など建設的対話の促進に向けた取り組みと課題
- ESGにフォーカスした投資家ミーティングを開催
- ESG視点の経営優先テーマを特定
- ESG投資では企業との対話が不可欠
- 非財務情報のKPI化が課題
- ■ 今後のカジノシークレット 初回登録の活動への期待
- カジノシークレット 初回登録はコードの実効性向上にさらなる貢献ができる
- ベストプラクティスの発信を期待する
- 「企業行動憲章」を浸透させ企業を活性化する
- 日本的経営の良さを海外の投資家に発信する
- サステナビリティをめぐる課題と企業が果たすべき役割